タイとマレーシアの移住プログラム比較: タイランドエリート vs MM2H

海外移住

タイとマレーシアは親日だって聞くし、移住に興味がある。でも長期滞在ができるビザってどんなものがあるんだろう。

移住までのプロセスが全然わからない。。長期滞在のビザってどうしたら取得できるのかな。

こんなお悩みを解決します。

本記事の内容

マレーシアの長期滞在ビザMM2H(Malaysia My Second Home”(マレーシア・マイ・セカンドホーム))の取得に断念し、その後、タイのタイランドエリートビザを取得した経験を元に、ビザ取得のプロセスを説明します。

記事の信頼性

タイの長期滞在ビザ「タイランドエリート」を取得し、現在もタイのバンコクに住む筆者の実体験を元に記事を作成しています。タイランドエリートの取得経験とMM2H取得の挫折経験を持っているため、両方のビザプログラムに対して興味を持っている方々に、実体験に基づいた洞察とアドバイスを提供します。

MM2H(マレーシア・マイ・セカンドホーム)とは

マレーシア・マイ・セカンドホーム(MM2H)プログラムは、マレーシア政府によって推進される長期滞在ビザプログラムで、一定の条件を満たす外国人にマレーシアで長期間滞在する機会を提供します。

具体的には、長期ソーシャル・ビジット・パスの期間は5年間で、申請条件を満たす限り5年ごとに延長可能(従来は10年間)です

参照:在 マレーシア日本国大使館

MM2H(マレーシア・マイ・セカンドホーム)申請の挑戦と挫折

マレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)プログラムの申請は、多くの書類の準備と提出を必要とします。これには、財政証明、医療証明、そして良好な行動証明などが含まれています。申請者は、自分の財政状況を示すために、銀行の残高証明や収入証明書を提出する必要があります。また、申請者は、マレーシアの指定医療機関での健康診断を受け、医療証明を提出する必要があります。

MM2H申請に際しての所要書類

マレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)プログラムの申請は、多くの書類の準備と提出を必要とします。これには、財政証明、医療証明、そして良好な行動証明などが含まれています。申請者は、自分の財政状況を示すために、銀行の残高証明や収入証明書を提出する必要があります。また、申請者は、マレーシアの指定医療機関での健康診断を受け、医療証明を提出する必要があります。

月額RM1万(手取りで約30万円)の収入証明

  1. 収入には給与、役員報酬などが含まれます。
  2. 収入証明は申請時からさかのぼり3ヶ月間、各月、規定額が証明される必要があります。
  3. 1万リンギは手取りの金額(銀行通帳に記帳される金額)です。
  4. 収入のお金は必ず銀行に入金されており、それを銀行通帳もしくはオンライン明細書などで確認できる必要があります。
    自営業の方などで現金で収入を得ている方は銀行に入金し、それが証明できるようになった上で申請する必要があります。
  5. 収入証明には「給与明細書」と収入が入金されている 「銀行通帳のコピー」などが必要になります。

RM50万(約1,500万円)の資産証明

  1. 資産証明には銀行預金(普通・定期)がご利用いただけます。
  2. 資産証明は申請時からさかのぼり3ヶ月間、各月、規定額が証明される必要があります。
  3. 資産証明には金融機関から発行される「残高証明書(英文)」を提出します。
  4. 「残高証明書(英文)」には金額が明記されている必要があります。
  5. 不動産は資産証明にはいっさい認められません。

RM30万(約900万円)をマレーシア国内の銀行に定期預金すること

  1. 定期預金はマレーシア国内にある金融機関にする必要があり、預金通貨はマレーシアリンギットになります。
  2. 定期預金は資産証明RM50万のうちから流用することができます。
  3. 2年目以降は医療費、家の購入、同行した子供の教育費、新車購入の目的に限り、RM15万を引き出す事が可能です。
    ※マレーシア観光局への申請&許可取得が必要
Step1Malaysia.com 

詳しくは、以下の正規代理店さんのHPをご参照ください。

Step1Malaysia.com-マレーシアMM2Hビザ・更新・移住・自動車・資産運用・教育移住

書類の準備は、特に海外から申請する場合、非常に時間がかかり、ストレスフルなプロセスであり得ます。書類は全て英語またはマレー語で提出する必要があり、翻訳が必要な場合は、公認の翻訳者に依頼する必要があります。さらに、いくつかの書類は公証人による認証が求められるため、このプロセスはさらに複雑になります。

これらの要件は、申請プロセスを進める上で大きな障壁となり得ます。また、申請書類が不完全または不正確であると、申請は遅れたり、最悪の場合は拒否されたりする可能性があります。

必須条件である「マレーシア国内でRM30万(約900万円)の定期預金」で断念

RM30万(約900万円)をマレーシア国内の銀行に定期預金すること

2年目以降は医療費、家の購入、同行した子供の教育費、新車購入の目的に限り、RM15万を引き出す事が可能です。

Step1Malaysia.com 

上記のように、ビザ取得の代理店さんのHPにもありますように、MM2Hの申請者はマレーシア国内の銀行にRM 300,000(約900万円)を定期預金することが求められています。

そして、2年目以降であっても、この預金からRM 150,000(約450万円)を引き出すことができるのは、特定の目的(医療費、住宅購入、同行した子供の教育費、新車購入)に限られています。これは、定期預金の一部を他の目的で利用すること、または定期預金を解約することが許されていないことを意味しています。

この条件は申請者にとって大きなハードルではないでしょうか?

資金がマレーシアの銀行に預けられ、特定の目的にしか利用できないということです。これは特に、予期せぬ支出や他の投資機会が発生した場合に問題となり得ますね。

これらの制限と要件は、申請者がマレーシアでの生活費や未来の投資に対して十分な財務計画を持っていることを保証する目的であると思われますが、これらの財務証明ができるほど、当時の筆者は余裕がありませんでした。というか、今でもこの条件を飲める余裕はないです(笑)。

そこで、その後、他に東南アジアで長期滞在ビザを発行している国を調べていくうちに、タイ国のタイランドエリートビザを知り、取得に向け動くのでした。

タイランドエリートビザとは

タイランドエリートは、タイ政府が推進する国家プログラムで、特別な長期ビザを提供することでタイでの長期滞在や移住を実現するプログラムです。このプログラムは、タイでリモートワークをしたい方や、家族でタイに移住したいと考えている方に特に喜ばれています。タイランドエリートのプログラムを利用すると、以下のようなお悩みを解決できます。

  1. 長期滞在・移住できるビザがなかなか取得できない。
  2. 滞在許可期間が短く、頻繁に入出国を繰り返さなければならない。
  3. 入国審査の行列が長く、2時間以上待たされることがある。
  4. 旅行者としてタイで銀行口座を作成することができない。

また、タイランドエリートメンバーは以下のような特典を受けることができます。

バンコク銀行やカシコン銀行の口座を開設

メンバーシップの種類によっては、入出国時にBMW 7シリーズのリムジンでの送迎

入出国時には専用のスタッフがお出迎えし、空港内で専用カートを利用して移動し、専用の入国審査ブースで待たされることなく入国審査を受けることができます。

ほかにも様々な特典があるのが特徴です。

詳しくは、タイランドエリートビザの正規代理店である大丸トレーディングさんのHPをご覧ください。

タイ移住・長期滞在ならタイランドプリビレッジ | タイランドプリビレッジの長期ビザ
タイランドプリビレッジはタイ国政府観光庁による世界初の会員制外国人居住プログラムです。会員にはマルチプルビザが発給されますのでタイに長期滞在はもちろん移住することも可能です。会員特典はさらに空港VIP待遇、無料リムジン送迎、提携店優待割引、銀行口座開設etc…

タイランドエリートの申請プロセスの簡便さ

タイランドエリートプログラムの申請プロセスは、MM2Hプログラムに比べて用意する種類も少なく、全ての書類をビザ取得代理店に提出してから約2週間ほどで承認が降りました。正直「え…こんなに簡単に取れちゃうの…」と拍子抜けしました。

タイランドエリート
タイランドエリートは国営の長期滞在プログラムです。タイ長期滞在を可能にする特別な特別なビザを受給。タイ入出国時に国際空港でVIP待遇。入出国時に無料のリムジン送迎。銀行口座を開設。などメンバーのための様々な特典。商品券プレゼント増額キャンペーン実施中。さらに抽選で素敵な賞品も当たります。

タイランドエリートのビザ申請でストレスフリーだった点

  1. 書類要件の少なさ:タイランドエリートプログラムの申請に必要な書類は非常に限られており、基本的な個人情報と財務情報の提供が求められます。これは、MM2Hプログラムに比べて、書類の準備と提出のプロセスがはるかに簡単で、時間と労力を大幅に節約できます。
  2. オンライン申請の利便性: タイランドエリートプログラムは、オンラインで簡単に申請できます。ウェブサイトは使いやすく、必要な書類をアップロードするプロセスも簡単です。さらに、申請状況をオンラインで追跡することも可能で、プロセスの透明性が保たれています。
  3. 迅速な審査プロセス: タイランドエリートプログラムの審査プロセスは迅速で、通常は申請後数週間以内に承認が下ります。これに対して、MM2Hプログラムの審査プロセスは数ヶ月かかることがあり、申請者にとっては大きなストレスとなります。

タイランドエリート申請に際しての提出書類

マレーシアのMM2Hに比べ、タイランドエリートの申請書類は本当にシンプルです。

必要な書類はパスポートのコピー、入会申込書、パスポートサイズの写真と、ごくわずかです。すべての手続きは オンライン申請ポータルまたはEメールにてお申し込みいただけます。申請書が承認されると、承認通知書とタイランドエリートビザプログラムの会費支払い方法の案内が送付されます。


タイ・エリートビザ2023年。最新情報を網羅した包括的なガイド

筆者が取得したメンバーシップ

筆者が取得したメンバーシップはEASY ACCESSです。

EASY ACCESSは、5年間更新可能なタイ王国エリート会員です。
5年間の長期滞在ビザ、空港からのプライベート送迎サービス、プライオリティキュー、ラウンジなどの特典を含むタイ・エリート・サービスのすべてをご利用いただけます。

会員料金

600,000 バーツ・ネット

会員有効期間

5年(5年)

メンバーシップアップグレード

400,000バーツ追加で、エリート・スペリオリティー・エクステンションの20yearsプログラムにアップグレードできます。

CONDITION

譲渡不可・返金不可


エリートイージーアクセスメンバーシップ

このメンバーシップは2023 年9月15日をもって廃止となりました。

現在の単身者向けメンバーシップ

単身者向けメンバーシップである「EASY ACCESS(イージーアクセス)」が廃止になってしまいましたので、現在単身向けメンバーシップは、Elite Privilege access (エリートプリビレッジアクセス)メンバーシップになります。

エリートプリビレッジアクセスは、10年間の会員資格で、マルチエントリーロングステイビザをはじめ、入国手続きの簡素化、プライベート送迎サービス、世界トップクラスの病院での特別健康診断などの特典があります。また、国内での食事や宿泊の特典も受けられます。

会員有効期間

10年

会員料金

THB 1,000,000 (VAT込)

付加価値

コアメンバーの残存期間に相当する期間有効

CONDITION

譲渡不可・返金不可

Elite Privilege access メンバーシップ

それでもタイランドエリートビザ取得費用は「高い」と思われる方

10年のビザで、THB 1,000,000 (約413万円)かかるわけですので、この費用をポンと出せる人は限られますし、当ブログの対象である20代から30代の若手にとっては、もっと限られてくるかと思います。

そうした方々は、別の記事でも紹介したように観光ビザによるプチ移住や、就労ビザ取得に向けて動くのが賢明です。

プチ移住のすすめについては、以下の記事でまとめていますので参考にご覧ください。

就労ビザに関してはこちらの記事をご覧ください。

まとめ

マレーシアのマイ・セカンド・ホーム(MM2H)プログラムとタイのタイランドエリートプログラムは、それぞれ異なる移住オプションを提供していますが、申請プロセスと要件においていくつかの顕著な違いがあります。

  1. 申請プロセス: MM2Hプログラムの申請プロセスは書類が多く、準備が複雑で時間がかかることがあります。一方、タイランドエリートプログラムは申請プロセスが簡素であり、オンラインで簡単に申請し、迅速な審査プロセスが提供されています。
  2. 財務要件: MM2Hプログラムは、RM50万(約1,500万円)の資産証明や、マレーシア国内の銀行にRM300,000(約900万円)を定期預金することなど、厳格な財務要件があります。これに対して、タイランドエリートプログラムの財務要件は比較的緩やかです。
  3. 資金の流動性: MM2Hプログラムの定期預金要件は、特定の目的にしか資金を利用できないという制限をもたらし、申請者の資金の流動性を制限します。一方、タイランドエリートプログラムはこのような制限はありません。

これらの違いを考慮すると、ITフリーランスや現地採用のWeb従事者のような個人にとっては、タイランドエリートプログラムがMM2Hプログラムよりもアクセスしやすく、実現可能な選択肢である可能性が高いです。特に、申請プロセスのシンプルさ、財務要件の緩さ、移住プログラムの選択において重要な要因となります。

この記事を買いた人

タイ在住3年目。会社員勤務時代、上司からのパワハラで適応障害を患い、以来、日本を脱出して自分のペースで働くことを決意。WEB制作会社で修行後独立。現在は、WEB業界のPM・ディレクターとして活動して7年目。過労や人間関係で疲弊した「日本から脱出したい」若手向けに、前向きになれるような記事を発信しています。

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